*・・「処分」から「灰」になるまで・・*


.処分


1.留置日数


・飼い主不明犬
・捕獲された犬(野良犬など)
・負傷した猫
は、平日5日間(休日の土日を入れて一週間)。
その間に飼い主が現れなかった場合は殺処分。

・他施設(保健所)から移送されてきた動物
・(飼い主に)持ち込まれた猫
は即日処分。

*負傷した猫(交通事故に遭って持ち込まれた子など)が平日5日間収容されるのは、その間に飼い主が現れるかもしれないから。
犬も猫も原則として、「飼い主がいる可能性のある子」は飼い主が探しに来る可能性があるので平日5日間収容されますが、「飼い主がいない子」(野良の子)、「飼い主によって持ち込まれた子」は飼い主探しの必要がない為、即日処分対象になります。


2.処分方法

炭酸ガス(二酸化炭素)による、窒息死。

質問:何故、そのような方法をとっているのか?
回答:コスト面・職員の安全面を考えての選択

殺処分時は、職員がモニターで処分室の様子を見ている。
一般的に言われているように、もがき苦しむ子、けいれんを起こす子もいる。


質問:安楽死という言葉について、率直なご意見をお聞かせください。

回答:現場で働く者として、正直「安楽死」だとは到底思わないし思えない。
また、個人的な希望としては、麻酔注射の後に心停止の為の薬剤注入が一番望ましい方法のように思っている。

ただ、それ以前に本来なら、無責任な持ち込みの場合には、本人が病院へ連れて行き、自らの胸の中で、麻酔、心停止の薬剤注入をやるべきだと思う。
ただ、そういった所謂「安楽死」を嫌う獣医師も多く、個人的に、その辺りの葛藤は続いている。



質問:殺処分について、どのような表現が適切だと思われますか?

回答:(しばらく考え込み)「致死処分」という言葉がまだ妥当だと思う。


このセンターでは、二酸化炭素ガスによる、窒息死での「処分」が行われていますが、その行程にかかる時間は数分だという事でした。
数分・・短いように感じますが、苦しむ動物達にとっては、とても長い時間のように感じます。
ふと、想像してみました。
今、自分がいるこの部屋に突然、二酸化炭素が送り込まれ、息が出来なくなったらどんなに恐ろしいか、どんなに苦しいか・・・
きっと、もがき苦しみながらも「息をしよう」と、新鮮な酸素を求めてのたうちまわるでしょう。
センターの動物達は、狭い箱の中で苦しみます。
苦しむ子達がひしめきあう中での恐怖はいかばかりでしょう・・・
そして突然襲ってくる死の恐怖は・・・
経験した事のない私には計り知れないものがあります。
当たり前の話ではありますが・・
万が一、一緒に暮らしている動物の責任を自分で負えなくなったら、まずは里親を探して欲しい。
それがどうしても無理なら、絶対に捨てる事なく、そして出来ることならセンターへ持ち込まず、やはり、この方のおっしゃる通り、自分で獣医師を探し、麻酔で眠らせた後、自らの手の中で「殺す」べきではないかと感じました。
どちらにしても、自分で最後まで責任を持って飼えない人は絶対に飼ってはならない、飼い始めたら絶対に最後まで責任を持つべきだと強く感じます。


収容室から焼却炉までの施設の様子をカメラに収めてきました。

「悲しい現実」

収容所〜お骨までをまとめました。
悲しい写真も掲載されていますが、
少しでも多くの方に、悲しい現実を
知って頂きたいと願っています。
ただ、くれぐれも無理はなさらないでください。



3.殺処分後

時間をかけて焼却後(*1)、「医療廃棄物」(*2)として、お金を出して業者に引き取って貰う。

*1 焼却に長時間を有するため、殺処分の業務は朝一番で行われる。
*2 本当は「産業廃棄物」となるお骨だが、産業廃棄物では嫌がられる為、お金を出して「医療廃棄物」の扱いを選択している。


4.慰霊

動物愛護センターの隅に、慰霊塔が建っていました。
人間のお墓くらいの大きさです。
訪問した日には、真新しいお花と炊かれたばかり・・と思われるお線香が目に付きました。
お線香、お花は定期的に供えられているそうです。
また、1年に1度、慰霊祭が行われているそうです。

慰霊塔には、実際にはお骨は入っていません。
慰霊塔も慰霊祭も、業務に携わっている職員の方々の「気休め」の意味合いが強い、という言葉に様々な事を考えさせられました。


施設の隅に建っていた慰霊塔


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