*・・まとめ・・*


.まとめ

最後に、担当職員の方とお話させて頂いて、印象に残ったお話。


『有料化について思うこと』

無責任な飼い主が持ち込む犬猫を、皆の税金を使って「サービス」で処分するのはおかしい。
無責任な人間に、そこまでやってやる必要があるのか?と疑問に多う。
有料化を望む声も大きいし、自分もそう思うが、有料化すると、「やむを得ない理由」で持ち込む人まで払うことになる。(*)
その辺りがまだ、懸念されはするが、例えば、持ち込み理由によって有料化するなど、性急に進めた方が良いと思っている。

*あくまでも、この方は県の職員の方です。
住民に危険や迷惑がおよばないようにするのもお仕事の一つなので、「徘徊していたり、捨てられた犬猫を見つけて持ち込む人」は、行政の協力者である、という認識を持っている事も事実です。
そして、そのような人達は行政にとっては「やむを得ない理由」となるのです。
確かに、残酷な言い方ですが、行政で殺処分を行っているから、現状を保っているのだと思います。
反対に、行政が殺処分を行わなかったら、犬や猫があちらこちらにあふれだし、現状以上に酷い状態になるでしょう。
「行政で処分をしないと酷い状態」の原因のほとんどが、無責任な人間、身勝手な人間によります。
しつこいようですが、殺処分を行わない為には、一人一人がしっかりとした責任を持って動物と暮らす事が大前提なのです。


『無関係な人はいない!』

見学、取材に来る人は一般の人を含めて月に1〜2件程度。
取材は年に数回程度。
税金を使っているのだから、本来なら、「自分には関係ない」という人はいないはず。
また、こちら側も税金でまかなわれている以上、全てを見せる義務があるし、是非、見学に来て貰って、実態を知って欲しい。

住民に声を大にして言いたいことは、
・とにかく、責任を持って動物と飼って欲しい!
・不妊、去勢手術を必ずして欲しい!
・犬、猫がいなくなったら、まずセンターへ問い合わせて欲しい!


『発達した都市部と小規模な市町村』

当センターの管轄地域は、都市部と小規模な市町村が混在しています。
発達した都市部と小規模な市町村(田舎地域)では、それぞれの特徴が見受けられる。

都市部
犬の捕獲数は少ない。
→放し飼いの家庭が減った為と思われる。

猫の処分数は小規模な市町村(田舎地域)と比較しても多い。
→都市部では、無責任な餌やりが多い為と思われる。


小規模な市町村(田舎地域)
犬の捕獲数が多い。
→犬の放し飼いが圧倒的に多い為、捕獲数が多くなる。
また、放し飼いにするような家庭は、探しにも来ない事が多い。

猫は比較的少ない。
→猫の引き取り数が都市部ほどない為。
(餌やり問題は、どちらかというと「動物愛護」の意識が根付いた都市部に多い為。)
反対に、小規模な市町村では「動物愛護」の意識がかなり低く、モラルも低い地域が多い。

まとめ
せっかく「動物愛護」の意識が根付き始めている都市部では、とにかく無責任な餌やりがどれだけ不幸な動物を増やすか、分かって欲しい。
避妊・去勢を徹底する事が何より大切である。
反対に、小規模な市町村では、とにかくモラルの向上が必要である。



最後に・・
担当職員の方も、「愛護センター」という名称に大きな違和感を感じているとの事でした。
「安楽死」といい、「愛護センター」といい、現実とかけはなれすぎている、と。
お話を伺っていて、自分たちも、出来ることなら処分なんてしたくない、というお気持ちが伝わってきました。
また、このようなお仕事をするに当たって、差別や偏見が未だにあるという事実も改めて知らされました。
(自分たちが「迷惑している動物達」を処分している施設なのに、いざ近くに建つとなると、その施設自体が「迷惑施設」になるという、非常に矛盾した住民の考え方にも深く考えさせられました)



《個人的感想》
今回の見学は、説明が2時間、施設案内が1時間と、計3時間の中で行われました。
本音を言えば、まだまだ説明が聞き足りなかったくらいです。
でも今回、このように直接訪れる事によって、うっすらと分かってはいた事であったとしても、行政の問題、住民の問題がはっきりとしてきたように思います。
センターに動物を持ち込む・・・動物を愛し、家族同然に暮らしている方々にとっては信じられない事かもしれません。
でも実は、センターへ持ち込む人達は、特に冷酷な人でも、特殊な人でもなく、ごく一般の人達なのだと思います。
実は、私の周りでも、以前、平気で猫を捨てたり、一緒に暮らしていた犬が亡くなった際に、川へ捨てに行ったりした人がいました。
その人もまた、ごく一般的な暮らしをする、ごく普通の人でした。
では、何が違うのでしょう。
当たり前ですが、認識や知識が違うのだと思います。
動物を捨てる事が、自分の身勝手さが、どれだけの不幸な動物を増やすか知らない。
動物達が、人間に見捨てられ、裏切られた時に、どのような感情を持つのか知らない。
避妊・去勢手術の重要性を知らない。
動物の特性を知らない、知らずに飼っている・・・・などなど、などなど。
実際に、私自身も10年前にこれらの全てを正確に知っていたかと問われたら「はい」とは言えません。
いや、今だって全てを正確に知っているとは言えないでしょう・・・
でも、少しずつ現実を知る事によって、少しずつ様々な問題が見えてきたように思います。
動物達をとりまく問題の多くは、実は動物嫌いの人々ではなく、いわゆる動物好きの人々、または動物と暮らしいる人々によってもたらされているかもしれない。
でも、同じ地球に暮らしている以上、皆、無関係だとは言えないのではないかと思います。
今からでも遅くない・・・
少しでも多くの人に現状を知って貰い、今後、少しでも確実に、この現状を変えていきたい、心からそう願ってこのページを作成しました。

最後に、センターを訪れて、センターなどで動物達を殺しているのは、センターの人達だけでは決してありえないと痛感しました。
更に、正直言って、持ち込む人達だけでもないと感じました。
私は、「人間」が殺しているのだと感じました。
殺されている彼らにとっては、「職員」も「持ち込んだ人」も「動物達を愛する者」も変わりはないのではないだろうか・・と。
もちろん私も、殺している人間の一人です。
実際に、目の前にしながらも彼らを助ける事ができなかったのですから。
センターの方の「自分に関係ないという人はいない」という言葉が深く心に残っています。


《注意》

*個人的には「処分」などという言葉に違和感を覚えていますが、文中で他の言葉を使用すると、かえって混乱しますので、敢えて「処分」などの言葉を使用しています。

*ここに記してある職員の方のお話などは、あくまでも「一職員」の方のお話です。
時間の関係上、全ての職員の方にお話を伺う事はできませんでしたので、
その日ご担当下さった方に、日々思う事をお聞きし、こちらのページに掲載しました。
人は一人一人、考える事は様々ですし、人それぞれに立場というものもあります。
内容によっては、「行政の言い分だ」と感じる部分もあるかもしれません。
現に私もありましたし・・・
何事もそうですが、物事を一方から考え非難ばかりしても、問題はいつまで経っても解決しません。
行政が納得いかない対応なら、冷静に行政の問題点を考え、それを踏まえて各々でも何かしらの動きをしなければならないとも思っています。
ですので、こちらでは敢えて行政の言い分もそのままに掲載しました。
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